• Sさんと『言い寄る』を読んで(前編)

    〈『言い寄る』を読んだ Sさんから神尾への手紙〉

     

    まりさん

     

    こんにちは。
    先日は、おすすめの本をどうもありがとう!
    仕事がたてこんでいて 息抜きのために少しだけよもうと思って、
    もう少し…もう少しだけと…きづけば、全てよんでしまった。
    なじみのあるまちが舞台なのもあり、おもしろかったー!

     

    読んでいると、美味しそうなごはんの他に服の描写もあって、
    いろいろ頭の中で映像化するのも楽しかった。

     

    例えば、男の登場人物の服装に出てくるアロハシャツ!
    私が若いころ、アロハ=やんちゃなイメージ(もしくはTUBE)
    花柄を着ることには抵抗感を出すのにアロハは着れるんですよねー。
    そしてアロハの下は短パン。
    短パンを着るとたいていの男の人は少しバカに見えると
    自称恋愛マスターの友人がいってました。
    (なんだろ…恋愛マスターって…乃里子ももてるのに五郎には言い寄れないという。
    草食系と思ってたら 美々には肉食という…笑)
    でも、水野はすそをまくりあげているという描写があったから、短パンじゃない。

     

    そういう登場人物のふとした描写なども、とても印象に残る作品でした。

     

    乃里子はデザイナーでいろいろなことにチャレンジして
    生きるエネルギーの強さも感じました。
    お洒落なかっこしてるんだろうなー。
    品のいい、スタンドカラーのブラウスとワイドpt。
    耳にはパールのピアスでビビットなくつもにあいそう。

     

    個展のときに着ていた赤いロングワンピース、どんなんだろう。
    あんなかんじかなー?とか、どんなものをつくるのだろうとか
    ついつい想像してしまう、乃里子の魅力。

     

    まりさんはどんなことを、本よんでて思いますか?

     

    この本を読んでおもしろかったので、
    続編の『私的生活』を注文しました。
    また乃里子たちのあれやこれやが見れるのが待ち遠しい。
    あさって届くみたい。
    たのしみですー。

     

    それではまたー!

     

    Sより

     

    * * * *

     

    〈Sさんからの手紙を読んだ 神尾の手紙〉

     

    Sさま

     

    こんにちは。
    お手紙をありがとうございます。

     

    おもしろいですよねー!『言い寄る』♡
    きっと、Sさんもスキだと思ったんです。

     

    漫画みたいなときめきを文章から得られる…っていうのが
    なんとも大人だなぁ、と読む度に贅沢に感じます。

     

    Sさんがお洋服に着眼してるの、おもしろい!!
    おしゃれだもんなぁ…Sさん。
    乃里ちゃんスタイリングとか組んでみてほしいなぁ。
    お洋服もだし、台詞とか、人々の描き分けが豊かな点も見所ですよね。
    剛、五郎、水野の3人は、関西弁の雰囲気もそれぞれ微妙に違いますよね。

     

    私は小説を読みながら、よく脳内キャスティングをするんですけど、
    剛は初めて読んだときから桐谷健太さん!!
    桐谷さんをテレビで見ると「あ、剛だ!」って思っちゃう。

     

    乃里ちゃんは、関西の人じゃないけど満島ひかりちゃん、
    美々は有村架純ちゃんかなー、とか。

     

    そう言えば、先日は『刺繍小説』へすてきな感想メールを
    ありがとうございました。
    うれしかったーーーー。

     

    『刺繍小説』では、小説のなかに“あったかもしれない刺繍”というのを
    空想して制作したんですが、

     

    もしも、Sさんが『言い寄る』のなかに
    “あったかもしれない刺繍”を空想するとしたら、

     

    どのシーンに、
    どんな刺繍を置きたいですか?

     

    乃里ちゃんたちのつづきを読める『私的生活』と『苺をつぶしながら』もぜひ!!

     

    年齢を重ねて変化する乃里ちゃんのファッションにも
    Sさんはきっとときめくと思うな。

     

    でわ、また

     

    神尾茉利

     

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    SさんはビブリオアパートメントというWEBサイトの管理人さんです。
    この手紙は同じ本を読んで“あったかもしれない刺繍”を想像する
    『刺繍小説』のスピンオフ企画です。本編はこちら

     

    『言い寄る』(田辺聖子/講談社文庫)